有毒女子通信第12号が昨年12月20日に発行された。12号の特集は、「食べないこと、とか」である。
有毒女子通信とは、編集長の吉岡洋さんとMATSUO MEGUMI+VOICE GALLERYの松尾恵さんが作っておられる、そのタイトルの通りキュートで高貴な批評誌で、初刊の2010年8月より、「体毛•陰毛」「体液と人生」「ところで、愛はあるのか?」他、これまで読んだことも聞いたこともないスゴい特集を毎回を社会に送り出し続けている。
私自身も「<小さな幸福>をめぐる物語」というタイトルで、第10号より毎回特集に関連するエッセイを連載させていただいている。例えば、特集「少女たちの行方」の第11号では、グラビア付き(?)エッセイ「ぱんつを売る少女」を、第10号「ところで、愛はあるのか?」では、「愛と施錠の物語」を掲載して頂いた。
さて、第12号のテーマは「食べないこと、とか」。似非不景気ムードを吹き飛ばす、クリスマス、年末年始、お正月の色鮮やかな大饗宴のなかで、「食べないこと、とか」と聞くと、「そうよね、そろそろダイエットよね」あるいは「ビオよね、菜食よね」などのパブリシティ的フレーズが脳裏を駆け抜けてゆきそうだが、『有毒女子通信』は、国の歴史も小さな社会の枠組みもぶち抜いて、生き物にとっての食に焦点を当て、そもそも人間の欲望に関して、それを望むことと満たすことの意味を議論する。私たちの生きる今日の社会が、どんなマジックで日々我々を目眩しさせているのか、これを読むと、考える。
第12号
巻頭文
特集「食べないこと、とか」 吉岡洋
鼎談「食べないこと、とか?」吉岡洋×松尾恵
批評「『ありあまるごちそう』あるいは »Le Marché de la Faim »」大久保美紀
エッセイ「〈食べない女〉の物語」大久保美紀
エッセイ「食べられないこと、とか」松尾恵
他
定価250円で好評販売中です。ヴォイス•ギャラリーあるいは吉岡洋さん、または、こちらのブログを通じてご連絡いただいても転送いたします。第10号より装丁も一新し、触れにくいほどに洗練されております。ぜひお手に取ってください。
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