03/26/15

新聞女 4月15日正午 パリ第8大学 / Intervention de Miyuki Nishizawa, Newspaper Woman, le 15 avril 2015 à Saint-Denis

Please walk under here, Guggenheim NewYork, 2013

Please walk under here, Guggenheim NewYork, 2013

J’ai le plaisir de vous inviter à l’intervention-performance de Miyuki Nishizawa, autrement appelée Newspaper Woman, dans le cadre du cours « Création littéraire » à l’Université Paris 8, le 15 avril 2015.
Miyuki Nishizawa, vit et travaille à Osaka et Kobe au Japon, est l’un des successeurs directs du mouvement artistique Gutaï. Miyuki Nishizawa a développé sa conception artistique avec son maître Shozo Shimamoto, artiste. Miyuki Nishizawa a été invitée pour une performance au Musée Guggenheim à New York en 2013 et a participé à de nombreuses manifestations culturelles non seulement au Japon mais aussi dans divers pays comme la France et l’Italie.

Elle utilise le papier journal, en tant que média, rempli souvent par de nombreux événements tristes, édité, imprimé et jeté quotidiennement. L’art de Miyuki réalisé en papier journal n’est pas qu’art écologique (car elle recycle le papier), mais transforme ces informations tragiques en énergie positive pour nous encourager à vivre, s’habillant d’une magnifique robe de papier journal. Porter bonheur et nous amener à la paix mentale à travers sa performance : ce sont les deux objectifs de l’art de Miyuki.

À cette occasion, elle nous racontera son idée artistique, son parcours original et ses projets en cours. Ensuite elle présentera une oeuvre intitulée « Peace Road » conçue après les attentats du 11 septembre. Il s’agit d’une performance pour souhaiter la paix dans notre monde où il peut y avoir différentes cultures, différentes religions, différentes racines. Cette oeuvre importante a été réalisé au Japon, en Italie et dans d’autres pays. À l’occasion de cette intervention, j’ai le plaisir de vous inviter à témoigner de cette nouvelle version réalisée à Saint-Denis, et à partager un moment significatif.

MIyuki Nishizawa suspendue, performance de la grue

MIyuki Nishizawa suspendue, performance de la grue

2015年4月15日正午、パリ第8大学における『現代的文学創作』の授業の一貫で、新聞女こと西澤みゆきさんをお招きし、講演−パフォーマンスを行ないます。

西澤みゆきさんは、大阪・神戸を拠点に日本全国で多彩な活動を繰り広げられているアーティストで、具体美術協会の直接の後継者でもあります。西澤さんは、具体設立メンバーのひとりである嶋本昭三さんの弟子であり、彼と共に世界を巡り、芸術的コンセプトを発展させてこられました。新聞女は、2013年3月ニューヨークグッゲンハイム美術館に招待され、1000人のヴィジターのためのパフォーマンスを実現するほか、日本のみならず、世界中で数多くの文化的行事や芸術イベントに参加しています。

西澤さんの利用するメディア「新聞」は、日々、多くの悲しい出来事を私たちに伝えます。それは毎日大量に印刷されてはすぐに捨てられてしまいます。新聞紙を利用する新聞女のアートは、しかし、単なるエコ・アートではありません。彼女は新聞紙からなる見事なドレスを纏うことで、その悲劇的なニュースの堆積をポジティブなエネルギーに変換し、私たちを元気づけ、生きさせてくれるのです。幸福をもたらすこと、平和を祈ること、これが彼女のアートの本質と言えるでしょう。

さて、4月15日の講演−パフォーマンスでは、西澤みゆきさんにこれまでの活躍、ちょっと変わった経歴、これからの野望などを語ってもらいます。それから、9.11以降世界中で平和を祈るために続けられているパフォーマンス作品『ピース・ロード』のサン・ドニ(フランス)ヴァージョンをお披露目します。世界は多元的で、異なる文化と、異なる宗教、そして異なる人種が入り交じっています。彼女のアートはそのような世界における平和を希求するものです。どうぞ、お友達、ご家族、ご近所の方と一緒にお越し下さい。いっしょに、『ピース・ロード』サン・ドニ版の目撃者となりましょう!

Peace Road, Venise

Peace Road, Venise

Pour plus d’info, merci de me laisser un commentaire.
詳細は、大久保美紀(@MikiOKUBO)までご連絡ください。あるいはこちらにコメントをお送りください。

04/30/13

新聞女論 vol.2「アートは精神の解放」 – 裸のたましい、ハッピーを伝染する。/ Newspaper Woman, liberating minds by arts

本記事は、第三弾に渡る新聞女レポート&新聞女論の第二弾、「新聞女論  vol.2「アートは精神の解放」 – 裸のたましい、ハッピーを伝染する。」です。

新聞女は、新聞紙を作品制作の材料として利用するアーティストある。彼女が役目を終えた新聞を作品の材料として大抜擢したのもそれでモノを作り始めたのも、運命みたいなものである。新聞は、ひとたび大量に刷られ、情報をぎっしり詰めて人々それを伝達するのに、その賞味期限はあまりに短命、翌日にはすぐにゴミになってしまう。毎日毎日大量に生み出されてすぐゴミになって捨てられる新聞紙たち。アーティスト西澤みゆきは、今日のように新聞でドレスやジャケットを制作し始める以前、大学でファッションを学び、デザイナーとして12年間企業に勤めた。彼女は消費の時代のファッション業界のあり方やそれを体現するような生活、つまり、溢れ返った物に囲まれ次々と新しく手に入れてはすぐに捨てる生活に疑問の念を抱く。なるほど、消費社会におけるハイスピードのアパレル産業と、物質性を伴ったマスメディアである新聞の置かれている境遇はそっくりである。彼女は、そんな不毛なサークルとも言える消費の輪をひょいと抜け出し、それまで捨て続けてきた物たちを救うかのように、役目を終えた新聞をメディウムとしてアーティスト活動を始めたのだった。

citée de The Morning Call

Newspaper Woman, citée de The Morning Call


嶋本昭三(1928.1-2013.1)は具体の創立メンバーの一人で(「具体」という名の提案者)、絵の具をキャンバスに投げつけたり、クレーンで吊られて上空から巨大な絵を描くパフォーマンス•ペインティングで知られる。晩年はAU(Art Unidentified)を組織するなどの活動を通じてたくさんの人々に芸術表現による精神交流のメソッドを伝達した。彼の芸術や生き方に触れた人々は「嶋本ミーム」(嶋本昭三文化的遺伝子)を伝承する者として、この遺伝子を世代を超えてさらにたくさんの人に拡散していくことができる。西澤みゆきもこの嶋本ミームをもつ者の一人だ。実は、嶋本昭三の絵画作品の中にゆくゆくは西澤のメディアとなる新聞を利用した作品がある。あの有名な穴のあいた絵画がそれだ。「作品」(1954年 芦屋市立美術博物館)のコンセプトは、前衛美術家嶋本昭三の誕生と同時に創り出されたアイディアである。美術を志すも、親に美大で学ぶことを許されなかった若き嶋本は1950年代始め、知人の紹介で吉原治郎(1954年に具体美術協会を結成)に弟子入りすることを試みる。毎日毎日絵を描いて見せに行くものの全く認められない。貧しかった嶋本は、木の枠に新聞紙を貼り、メリケン粉(戦後日本にGHQを通じて入ってきたアメリカで精製された真っ白い小麦粉)を炊いたものを塗り付けてその上に白いペンキを塗ったものをキャンバス代わりにしていたのだが、ある日それが濡れたまま急いで描いたところ穴の空いた絵ができてしまった。ー「穴の開いた絵なんか世界中にないんでは?」ー その絵が吉原治良に嶋本の才能を認めさせ、当時日本での厳しい評価をよそに海外では直ちに高い評価を得た。新聞が初期嶋本作品においてキャンバスの代わりに用いられ、それは時間が経つとカサカサになって割れたり穴が空いてしまうがその作品は今も幾つかの美術館に残り続けている(つまり、新聞は木枠と白ペンキで固定され、時の中に封じられることで、失った自由と引き換えに持続するいのちを得ている)。その一方で、新聞女の新聞は自在にかたちを変え、動き回り、刻まれ、破かれ、象られ、触れられ、纏われ、つかのまの時間を、それと遊ぶ人々とともに生きている。

SHIMAMOTO Shozo, Work, 1954

SHIMAMOTO Shozo, Work, 1954

 

さて、新聞はゴミであると上述したが、「ゴミとして捨てられてしまうものに命を与えます!」なんて言うと現代ではすぐにエコですね!とジャッジされる。いらなくなったものをアートのために再利用するという点で、エコ•アートというカテゴリを掲げられても勿論反駁はしまい。しかし、新聞を使うことの本当の意味をもっと丁寧に見るべきだ。メディアとしての新聞と新聞女の関係を考えること無しに、新聞女は語ることができない。彼女の作る美しい新聞ドレスを埋め尽くすのは、逆説的にも惨たらしい事件の報道や、戦争や紛争のこと、政治的不和や不況のこと。そこにある出来事を視線でなぞるならば、世界があたかも悲劇的な事柄で埋め尽くされているかのように感じざるを得ない。そして、それはある意味で真実なのだろう。

「新聞に書いてある内容はほとんど悲しいことや辛い目に遭った人のこと。テロや戦争、原発… 私に少しでも力があればぜんぶ解決したいがそれは叶わない。せめてその新聞紙を使って皆の心がすこし幸せになれたらいい。」(西澤)

bijyututejo_miyuki

2004年6月の美術手帖に取り上げられた有名な新聞女のパフォーマンス作品がある。「Peace Road / 平和の道」は、新聞紙の中の9.11のテロに関する記事を選択的に使用して作られた作品だ。テロに関する記事の部分を、地球の色としての青、そして人々の肌の色である白•黒•赤•黄の計5色で塗りつぶし、神戸の元町駅から西元町駅までの1.2kmの道のりを一本の新聞の道として繋いだ。平和を祈り、人々の幸せに貢献したいというコンセプトは新聞女の表現活動の最も基本となる考えである。このプロジェクトは、ヴェネツィアのサンマルコ広場でもゲリラパフォーマンスで実践されている。こうして、異なる国や大陸で繋ぎ続けて行き、いつかは「地球をぐるっと一周peace roadでつなげたい」と彼女は述べる。
(参考 新聞女HP)

 

citée de The Morning Call

Crane Performance, citée de The Morning Call

新聞女のパフォーマンスのスケールの大きさとエネルギーを象徴する「クレーンパフォーマンス」を紹介せずにはいられない。クレーンパフォーマンスは、嶋本昭三氏が得意(?)とするパフォーマンスで、色とりどりの絵の具の入ったガラス瓶を上空から落下させて地上に広がる巨大なキャンバスに描くというもの。新聞女のクレーンパフォーマンスでは、彼女のホームページ(新聞女)をご覧頂けば一目瞭然であるが、上空に吊り上げられることによって、彼女自身が、超巨大(超ロング?)新聞ドレスを纏う新聞女という作品として完成するのだ。巨大なスカートはその真下にたくさんの人を含み込むことができ、人々はここでもやはり、下から新聞女のスカートを堂々と覗くことになる。風の噂やご本人の口から、新聞女が実は強度の高所恐怖症だという噓みたいな話を耳にした。あんなに格好よく、笑顔で新聞吹雪などを巻きながらぶら下がっていて、高所恐怖症とは何事だろうか。今回の2013年アーレンタウンでの初仕事もクレーンパフォーマンスであった。徹夜の作業。天気は大雪。遠足ではありませんので、悪天候決行。ご存知の通り新聞は水で強度を失い、簡単に破れてしまうはずである。地元メディアの取材陣、さらにはアーレンタウンの市長さんまでやってきた。亡き嶋本昭三に代わって上空に舞う新聞女に失敗は許されない。(参考、日々是ひめアート
パフォーマンスは地上から笑顔の大喝采を受けて真の大成功を収める。

「そのとき、不思議な感じがした。
いつもは上空の嶋本先生に下から拍手喝采していたのに、
その瞬間わたしがいつもの嶋本先生になって、地上のみんなを見ていた。」
(西澤)

アーレンタウンにおけるクレーンパフォーマンスの成功は、嶋本昭三研究所のメンバーおよび新聞女ズ、そして何より西澤みゆき自身にとって決定的に重要な意味を持つこととなる。

 

新聞女は明日、明後日も(4月30日ー5月2日)高の原AEON MALLに現れる!
(リンク http://www.aeon.jp/sc/takanohara/event/
・5月1日(水)
13:00~岡田絵里 はし袋でパレードしよう
15:00~新聞アーティストと一緒に新聞ドレスで館内パレード
・5月2日(木)
13:00~八木智弘 自分だけのミサンガ作り
15:00~巨大新聞こいのぼりを作ってトンネル遊び
場所:2F 平安コート他

 

「新聞女論 vol.3 西澤みゆき – 新聞女はその踊りを醒めない夢の中で踊る。」もお楽しみに!