7月11日に開幕したばかりのFondation Cartier pour l’art contemporain で開催中の展覧会Beauté Congo 1926-2015に行ってきました。地下が歴史的展示、地上階は現代アーティスト(1970年代から現代)そして庭ではサウンド・インスタレーションがありました。
JP Mikaは1980年生まれの画家で、本展覧会展示アーティストの中でも最も若い。
キンシャサのボザール出身でChéri Chériのアトリエで学んでいる人気画家。
絵画にはティシューを使っています。典型的な大柄の布にペインティングをするというものも多い。
風刺画が非常に多い。カリカチュアの文化があります。
避難所に逃げ込みたい人々が列を作っている(上)
プレジデントに話し合いに応じるよう訴える(中)
動物たちが議会を開いているがそこにはPolitiqueをもじってPourritique(Pourriは腐ったという意味です)(下)
このバンドデシネ的なタッチの絵画は1970年代から活躍したChéri Sambaの貢献に拠る所が大きい。ポピュラー絵画のジャンルをコンゴで立ち上げた先駆者でもある。
母の腹から出てこないUn vieil enfantのカリカチュア。
国家の独立とは何か、というシビアな問題に関する作品です。
興味深かったのは1990年代から2000年代のコンゴの雑誌のコレクション。
バンドデシネ文化が分かる。
地下の階では1920年からのヨーロッパがコンゴ美術と出会ってからの歴史的作品。
1926年にベルギーのGeorge ThiryがBukamaやKatangaで様々な職人と出会い、水彩画に必要な画材などを伝えたようです。
1946年以降のフランスのPierre Romain Desfossésが作ったElisabethville学校というのは、通称Atelier du Hangarと呼ばれて、もっとコンゴ美術に深い影響を与えています。画法も強制せず、イマジネーションも自由に、ということだったようですが、国際的な展示や交流機会は、コンゴの美術家たちに大きな影響を与えたことは間違いないと思います。
展覧会は11月15日までです!
http://fondation.cartier.com/fr/art-contemporain/26/expositions/1771/en-ce-moment/1789/beaute-congo/